Wild Congo (2014)

コンゴ川は激しく危険な川だが、様々な生き物たちの聖域であり故郷でもある。ザンビアの水源から生じ、湿地帯や熱帯雨林を流れるコンゴ川は地球上で２番目に大きな川で、流域は5000キロメートル以上に及ぶ。小川がやがてすべてを飲み込む荒れ狂う大河へと変貌するのだ。生物学者は川は進化の源であり、新しい種が発生するための実験的な場所と捉えている。ハシビロコウ、ゾウギンザメ、ホソヌタウナギはコンゴ川に生息する野生生物の脅威的な適応能力を示す好例だ。人類に最も近いチンパンジーとボノボは、コンゴ川で隔てられていることで完全に異なる社会システムを発展させた。一方では暴力と抑圧、もう一方では思いやりと優しさが優先されている。さらに川が大西洋に流れ込む場所では、カメが孵化する。そこから生涯にわたる海との戦いが始まるのだ。