世界名作童話 白鳥の王子 (1977)

ヒルデブランド王の後妻に入った魔女の妃グレタは、王が家を空け、時を過ごす森の館に六人の王子と一人の姫がいるのを知り、その邪悪な心が波立つ。そこに行くには、亡き妃の残した糸玉の導きが必要であった。糸玉を盗み出したグレタは、その導きで森の館に出掛け、魔法の肌着を投げて王子たちを次々と白鳥に変えてしまった。だが、ただ一人エリザ姫だけは白鳥になった王子たちの妨げでとり逃がしてしまう。ただ一人森の中をさまよって生きのびたエリザは、冬の初めに大きな湖のほとりにある洞窟を見つけた。夜になり洞窟に六羽の白鳥が舞い降りてきて、王子たちの姿に変身した。そこは彼らの住まいだったのだ。一緒に暮らせたのもつかの間、白鳥は春には北の国へと渡る。エリザは、魔法を解くには六年間一言も口を聞かずにイラ草で六枚の肌着を編まなくてはいけないことを聞き、その苦業に取り組むことにした。